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授業と授業の合間にある休憩時間。 魔法学院の廊下を愛らしい少女が楽しげに歩む。 両手に抱えられているのは図書室から借りてきた本。 そこに綴られた物語を思い返し少女は心を震わせる。 尻尾のように二つに結わえた髪が小刻みに揺れ、 冒険譚に弾む彼女の心を表現しているように見えた。 返しにいくのを惜しみながらも新たな出会いに胸膨らませる。 ―――今度はどんな物語が待っているのだろうか。 そんな空想の世界に身を浸していたのが悪かったのか、 それとも次の授業に遅れまいと慌てていたせいか、 突然目の前の部屋から飛び出した人影に彼女は反応できなかった。 「きゃ……!」 どすん、と鈍い音が響いて彼女は床に尻餅をついた。 予想だにしなかった衝撃に目を回しながらも、 抱えた本を落とさなかったのを確かめて安堵の溜息を漏らす。 ふと気付けば目の前に映る二本の足。 それで、ようやく自分が人にぶつかったのだと気付いた。 “ごめんなさい”と言おうとして彼女はその人物の顔を見上げた。 だけど、喉からは何も出てこなかった。 見たことがない服装に手に握りしめた剣。 なんでトリステイン魔法学院の女子寮に男の人、 それも平民がいるのか判らなくて私は困惑していた。 だけど声を失ったのは、そんな些細な事じゃなかった。 ただ、その人が怖かったのだ。 倒れている私にも気付かない程、その人は怒っていた。 悔しくて、悲しくて、だけど自分ではどうしようも出来なくて、 その感情を怒りに代えて吐き出さなければ壊れてしまうのではないか、 そう思えてしまうぐらい彼は思い詰めた表情を浮かべていた。 「どうする気だ、相棒」 「決まってるだろ! 姫様の所に行くんだよ! そんなふざけた命令、俺が絶対に撤回させてやる!」 部屋から飛び出した才人にデルフが訊ねる。 帰ってきた答えはデルフが予想していた通りのものだった。 相棒の鬼気迫る様子は赴くというよりは殴り込みそのものだ。 恐らくは阻む者全てを薙ぎ倒してでも相棒は行くだろう。 それが彼に真実を明かしたくはなかった理由の一つでもある。 才人には許せなかった。 ルイズの使い魔だった“彼”はルイズの為、 トリステインの為、そして皆の為に命を捨ててまで戦った。 なのに、その活躍も存在した証さえも消されたのだ。 これが“彼”への報酬だとしたらあまりにも報われない。 それでは何の為に彼は死ななければならなかったのか。 実験動物として辛い日々を生きてきた彼には誰よりも幸せになる権利があった。 なのに、それを失ってまで守ろうとしたものに裏切られたのだ。 ……まるで使い捨ての駒か何かのように。 全身を駆け巡るのは尊厳を踏み躙られた事への怒り。 才人にとって“彼”は今聞かされただけの存在だ。 だが、それを才人は我が身のように感じていた。 人間と犬の違いなど些細な物でしかない。 同じ主人の使い魔として。 同じ世界からの来訪者として。 そして、同じ少女を好きになった者として。 「止めろ相棒。アイツのやった事を全部無駄にしちまうつもりか」 「っ………!」 諭すかのようなデルフの言葉に才人は足を止める。 感情に突き動かされていた身体を理性が食い止める。 才人とて無知ではない。今がどんな状況かも理解している。 アルビオン侵攻を前にゲルマニアとの連合が崩れれば、 それこそトリステイン王国の存亡に関わる。 そんな事になれば彼の努力も全て水泡に帰すだろう。 他ならぬ才人自身の手によってだ。 噛み砕かんばかりに力を込められた奥歯が悲鳴を上げる。 その身に宿すガンダールヴの力があったとしても、 突きつけられた現実の前では彼は無力な少年に過ぎなかった。 (ありがとよ、相棒) 若さ故の短気かもしれないが、それでもデルフは彼の行動を好ましく思う。 彼は会った事もない、前の相棒の為に体を張ろうとしてくれた。 ただルーンだけで繋がった存在でしかない“彼”の為にだ。 自ら主を選ぶ事が出来ない剣の身として、彼等と巡り会えた幸運に感謝する。 願わくば、もう少しだけこの時間が続かん事を。 才人の視線が倒れた少女へと向けられる。 ルイズの一つ下の学年の子だろうか、彼女はひどく怯えた表情を見せる。 それに戸惑いながら、ふと窓ガラスに映る自分の顔に気付いた。 (ああ……無理もないな) そこにいたのは才人も知らない自分の姿。 怒りを隠そうともせず周囲に撒き散らす獣。 こんな顔を見せたら、きっと目の前の少女と同じく、 戻ってきたルイズにも驚かれるな。 そしたらデルフが語った事もバレてしまう。 小さく、しかし深く呼吸をして才人は自分を落ち着かせる。 「ごめんな」 少女が言おうとした言葉が才人の口から零れる。 彼女も何かを言い返そうとしたが、震える喉につかえて声にならない。 部屋の中に戻っていく悲しげな背中を、少女は黙って見送る事しかできなかった。 辛うじて搾り出した声は扉の閉まる音に掻き消された。 扉を背にしたまま平賀才人は立ち尽くす。 俯いて悔しげに一人拳を震わせる相棒の姿。 彼の姿がかつてのルイズと重なって映る。 ……いや、あの時はもっとひどかった。 仕方がなかったとはいえ、相棒を失った直後に今度は存在そのものを抹消されたのだ。 絶望に打ちひしがれた彼女の姿は見るに忍びなかった。 ギーシュやキュルケ達が心配しようとも部屋を出る事はなく、 首輪をぎゅっと握り締めて、ただ相棒との思い出が綴られた日記を繰り返し読んでいた。 泣く事も笑う事もなく、無機物のように成り果てた痛ましい姿。 もう二度と以前の彼女に戻る事はないのではないかとさえ思った。 ―――もしかしたら相棒の後を追ってしまうのではないかとも。 『なあ、嬢ちゃん。今は無理でもいい。 だけどいつか相棒がいた事を思い出して笑ってくれ。 ……アイツがやった事が無駄じゃなかった証としてさ』 デルフリンガーの声に応える者はなく、 誰にも届かぬ言葉が虚しく狭い室内に響き渡った。 ルイズが一人部屋に閉じこもった頃、 トリステイン王国は“奇跡の大勝利”に沸きかえり、 城下町であるブルドンネ街では戦勝記念パレードが行われていた。 聖獣ユニコーンに引かれたアンリエッタの馬車を先頭に、トリステイン王国の勇士達が後に続く。 一目彼女の姿を見ようと詰め掛けた観衆が狭い街路は元より、 通り沿いの建物の窓や屋上、果ては屋根の上にまで溢れる。 「アンリエッタ王女万歳! トリステイン王国万歳!」 口々に叫ばれる歓声と舞い散る花吹雪。 数で勝る軍事強国を相手にした大勝利に、民衆の歓喜の声は高まるばかりだった。 自ら戦場に立ち勝利を収めたアンリエッタ王女は『聖女』と崇められ、 その人気の後押しを受けて王の死後、空位であった女王への即位も決まった。 興奮する民衆の声援を受けながら馬車の中でアンリエッタは憂鬱な表情を浮かべる。 それに気付いたマザリーニが声をかける。 「姫殿下……いえ、もう女王陛下とお呼びですべきでしょうな。 そのような顔をなされては民も不安になりましょう。 王の責務は重大なれど一人で背負う必要はありませぬ。 微力なれど我等が全力で補佐いたします」 「……いえ、そうではないのです」 戴冠する事への不安はある。 一国の命運を預かるという責任は少女の肩に担うには重すぎる。 しかし、彼女は望んでその道を選んだ。 己の立場を自覚し背を向けるのを止めたのだ。 何度失敗してでもいい、前へ進もうと決めた。 まだ未熟かもしれないけれど女王の責務をやり遂げてみせる。 だが、力強く前途への一歩を踏み出そうとする彼女の心には一片の翳りがあった。 「ミス・ヴァリエールの使い魔のことですな」 マザリーニの言葉に黙ってアンリエッタは頷いた。 トリステイン王国でもごく一部の人間しか知らなかった“バオー”の情報。 それが突然ハルケギニア全土で公表されるという事態に彼等は何の対応も取れなかった。 決断を迫られる中、アンリエッタはバオーという存在の抹消を決めた。 それがどれほど自分の親友を傷つけるかは判っていた。 だけど国一つと引き換えには出来ない。 罪悪感に苛まれながら彼女は己の責務を全うした。 きっとルイズは私を許さないでしょう。 引け目のあった彼女たちを利用して戦場へと送り込み、 使い魔を死なせたばかりか、その功績さえも揉み消したのですから。 如何なる罰を受けようとも許される事ではない。 面と向かって罵倒された方がどれほど救われるか。 生きる気力さえも無くした彼女を見るのは、 どのような苦痛よりも耐えがたく辛いものだった。 「なればこそ笑顔で。民に元気な姿を見せるべきです」 「え?」 「過ぎた事は変えられません。 失われた命はたとえ始祖の御業とて戻らない。 だからこそ人はそれを尊いものと感じられるのです」 振り向いた先にいたマザリーニの姿にアンリエッタは戸惑う。 それは彼女を案じて苦言を呈する小うるさい老人ではなく、 前国王より託されたトリステイン王国を守る為に奔走する政治家でもない。 少女の告解を聞き遂げ、それに答える神父としてのマザリーニがいた。 「“彼”だけではありません。 タルブでの戦いで多くの者が命を落としました。 この勝利は彼等の犠牲の上に成り立っているのです」 武器を手に己の血を流し尽くして戦った英雄達。 しかし、この行列の何処にも彼等の姿は無い。 軍の共同墓地に埋葬されたか、 あるいはまだタルブの草原で朽ちた体を晒しているのかもしれない。 民衆の賞賛の声も永久の眠りについた彼等には届かない。 「散っていった者たちの為にも振り返ってはならないのです。 彼等が守ろうとしたものを生き延びた者が受け継ぎ、 過去は変えられずとも未来ならばと強く信じ、己の成すべき事を成す。 少なくとも私はそうしてきました、そしてこれからも……」 アンリエッタは彼の言葉に耳を傾けながら思う。 前国王が亡くなってから彼は何度、苦渋の決断を迫られたのか。 その決定により何人もの人間が不幸になったかもしれない。 多くの誹謗中傷が飛び交おうとも、それでもマザリーニは自分の責任を放棄しなかった。 その強さに、責任を負う立場となって初めてアンリエッタは気付いたのだ。 「生きる者の責務、ですか」 ポツリと呟き、アンリエッタは窓の外へと手を振る。 直後、ブルドンネ街は割れんばかりの喝采に包まれた。 「凄い熱気だな。これではまるで建国記念だ」 賑々しい凱旋の一行を中央広場の片隅で見ていたボーウッドが呟いた。 他のアルビオン軍の貴族達も同意するように頷く。 思わず口走った言葉だが、あながち的外れではない。 若き女王の即位は伝統に縛られたトリステイン王国に新しい風を吹き込むだろう。 それを証明するように、タルブ戦で活躍したアニエスという女性兵士が親衛隊長に抜擢され、 平民でありながら騎士として貴族の仲間入りしたらしい。 新興のゲルマニアならともかく格式に拘るトリステインでは考えられなかった事だ。 「まるで春の到来だな。いや、春風にしては些か強烈だったかな」 その隣で彼の友人である老士官が笑いながら大仰な仕草で声を上げた。 とても敗軍の将とは思えぬ態度に、傍に立っていた監視の兵が苦笑いを浮かべる。 まるで『これではどちらが捕虜か判らない』と言わんばかりに。 その様子にボーウッドをはじめ仲間の貴族達も頭を抱える。 しかし彼の相も変らぬ態度に幾分か救われたのも事実だ。 監視の目こそあるものの、杖を取り上げられただけで、 彼等は拘束もされず他の見物客同様に勇壮な行進を眺めていた。 捕虜宣誓を行った以上、その誓いを破る事は貴族にとって最大の汚名であり、 名誉に傷を付けるぐらいならば彼等は進んで自らの命を絶つ。 それを互いに理解しているからこそ捕虜宣誓は成り立ち、 貴族にはそれに相応しい礼を尽くした対応がされるという訳だ。 しかし、それは貴族だけで平民はそうはいかない。 念の為にボーウッドは近くにいた兵士に自分の部下の処遇について訊ねた。 兵士が言うには、反抗する者は少なく彼等には軍役か強制労働のいずれかが課せられるという。 暴動騒ぎも食事の心配もないと聞かされ、ようやくボーウッドは胸を撫で下ろした。 恐らく捕虜のほとんどは軍役に就く事を望むだろう。 幸い、と言うべきかどうかは判らないが。 アルビオン軍に当初の戦意は残されていなかった。 無理もない。艦隊を壊滅させたあの光を目の当たりにしたのだ。 そして何よりも大きかったのはクロムウェル議長の死だ。 神聖アルビオン共和国の総大将にして命を操る『虚無』の使い手であった彼の死によって、 アルビオンとトリステインの戦いの趨勢は決まったと言っても過言ではない。 後は最小の犠牲でこの戦争が終わってくれることを祈るだけだ。 ―――今度は勝者の側ではなく、敗者の側として。 「見なよボーウッド。トリステインの『聖女』様がお通りになるぞ」 ホレイショに言われて視線を起こした先には、ユニコーンに引かれた絢爛たる馬車。 その窓から次期女王が手を振った瞬間、観衆の興奮は最大限にまで上りつめた。 背後に続く女性騎士も彼等に応えるように手を振る。 こちらも女王にこそ負けるものの、人だかりから盛大な歓声が上がった。 平民から貴族へと登りつめた彼女は民衆にとって大きな希望だ。 眩く輝いて見える彼女達を感慨深そうに眺めた後、老士官は口を開いた。 「そうか、いや実に素敵だ。彼女は栄光を掴み取ったのだな」 「どうしたんだ? まるで自分の事のような喜びようじゃないか」 「嬉しいに決まっているだろう。彼女が出世してくれなければ、 私は『大軍を率いながら平民の女性に負けた役立たずの無能者』として、 延々と後世に語り継がれてしまうではないか。そんなのはごめんだね」 口と頭が直結しているとも思える戦友の言葉にボーウッドは肩を竦めた。 素直ではないな、で聞きとれないほど小さな声で呟く。 武装と数において圧倒するアルビオン軍相手に奮戦した彼女達の活躍。 それが認められた事を本心では喜んでいるのだろう。 ……この戦いでも多くの兵士達の命が失われた。 なればこそ讃えられるべき者に相応しい名誉をと切に願う。 ふと沸きかえる観衆へとボーウッドは視線を移した。 老若男女を問わずに盛り上がる中、彼はそこに一人の人物を見出した。 これは偶然か、それとも意図的な物かは判らない。 ただ、この機会を逃せば恐らく二度と再会する事はない……そんな気がした。 意を決しボーウッドは先程の衛兵を再び呼びつけた。 「すまない。少し外したいのだが構わないかね」 「残念ですが私の一存では何とも……」 「なに、今日は祭りだ。多少、羽目を外しても問題ないだろう」 そう言うとボーウッドは衛兵の手に金貨を握らせる。 それに衛兵の頬が緩むのを確かめ、 “君の同僚たちの分だ”とさらに数枚の金貨を積み重ねる。 衛兵も立場上そう言ってはいるがボーウッド達が逃げないと判っている。 礼は尽くしたつもりだが捕虜になってから不自由もあっただろうと衛兵は思い、 酒を飲むぐらいなら問題ないだろうと判断した。 「では我々一同、ご厚意に甘えさせて頂きましょう」 衛兵の笑みにボーウッドも笑みで返す。 そして何食わぬ顔で熱狂に沸く見物客に紛れ込んだ。 遠ざかっていく彼の背中を見送りながら衛兵は金貨を確かめた。 「……これは!? ボーウッド卿!」 直後、違和感に気付いた衛兵が声を上げた。 しかし既に彼の姿はなく、衛兵の声に振り返る者はいない。 再度、衛兵はまじまじと一枚の金貨を眺める。 通常の金貨とは少し違うが、純金で鋳造された立派な品だ。 恐らくは偽造したのではなく手違いで作られた物だろう。 ならば使っても大丈夫だろうと再び金貨を見やる。 「それにしても珍しいな。両方表の金貨なんて」 アンリエッタの馬車の後方、そこに付き従うようにアニエスはいた。 毛並みのいい白馬に跨り、騎士の正装を纏った彼女に女性達の黄色い声が浴びせられる。 彼女の凛々しい顔立ちは正しく一度は乙女が憧れる騎士そのもの。 厳つい顔つきに野暮ったい髭を伸ばした他の騎士は既に視界の外に追いやられている。 かつてはワルドをはじめとする衛士隊に向けられた視線は彼女に集中していた。 元々、城下町の警備を担当していたという地元意識も影響したのだろうが、 それでも話題の中心にあったのはアンリエッタ女王と彼女だった。 だが、当のアニエスは浮かない表情で馬を歩ませていた。 「…………はぁ」 思わず彼女の口から漏れる溜息。 直後、彼女の背中に大きな掌が叩きつけられた。 盛大な音と共に電流が走ったような痛みが背中全体に広がる。 じんじんと痺れる痛みを背中に感じながら落馬しそうになったのを必死に堪える。 「何をする!? 場を弁えよ!」 目に涙を浮かべながらアニエスは抗議の声を上げて振り返る。 しかし犯人を目にした瞬間、彼女の時間は停止した。 「いかんな。祭りの主役がそのような顔をしていて他の者が楽しめんぞ」 豪快に笑い飛ばしながら、そう言い放った人物の顔に彼女は覚えがあった。 そう。あれは王宮で行われた騎士の宣誓式の時だ。 立会いにマザリーニ枢機卿ら数名の高級貴族が居合わせ、 その中に彼の姿があったのをハッキリと憶えている。 トリステイン王国にあって最高の栄誉の1つとされる元帥の座にある名門貴族、 グラモン伯爵その人であった。 声も出せず、ぱくぱくと動くアニエスの口。 同じ伯爵でもモット伯とは比較にすらならない。 どれだけ違うかというとトカゲとサラマンダーぐらい。 無礼な態度を取れば、たちまちに騎士剥奪されてもおかしくない。 しどろもどろになる彼女の姿に、グラモン伯爵は毅然とした態度で伝える。 「親衛隊隊長と元帥ならば同格だろう。もっと胸を張りなさい」 「しかし、私には過ぎた名誉と……」 「確かに勇戦したとはいえ此度の戦いでの勝利だけでは不足かもしれん。 だが、任務に失敗したとはいえ内戦中のアルビオンに潜入し、 貴重な情報と一緒にヴァリエール家の三女を無事に連れ帰った。 これを評価に値する功績と認めた上で、信頼の置ける人物として女王陛下がお決めになった事だ。 我々は口を挟まんし、そのつもりもない。それとも何か不満があるのかね?」 自分に向けられたグラモン伯爵の眼にアニエスは押し黙った。 不満などある筈がない。一介の兵士から騎士、それも近衛隊の隊長にまで登りつめた。 一つずつ踏み出していこうとした階段を十段飛ばしで駆け上がったのだ。 討つべき仇はもはや手の届く場所にある。後は襟を掴んで引きずり倒し同胞の無念を晴らすのみ。 たとえ宮中で『成り上がり者』『身の程知らず』と呼ばれようと構わない。 そのような雑音や児戯にも似た嫌がらせなどどうでもいい。 私が生き残ったのは……そして今、私が生きているのは全て復讐の為。 ならば喜ぶべきだと分かっていながら私の心は晴れない。 それどころか向けられた歓声さえ叱責にすら聞こえてくる。 どうしてかなど、そんな理由なんて考えるまでもない。 この栄光は私が掴んだ物ではなく横から奪い去った物だから。 本当に讃えられるべき者は此処にはいない。 どこまで続くかのような凱旋の行軍。 その何処を探しても、あの小さな主従は存在しないのだ。 「『ここは自分が居るに似つかわしくない場所だ』……まるでそう言いたげだな」 心中を見透かされたアニエスが視線を落として俯く。 彼がアニエスの胸中を察する事が出来たのは経験者が故だった。 グラモン伯爵も元帥に昇りつめるまでに多くの戦友を失っていた。 ある者は撤退する部隊の殿を務め、また、ある者は生きて帰れぬ任務と知りながら笑って別れを告げた。 文字通り全てを国に捧げて戦った者達が忘れられていく中、 自分が元帥の地位にいていいのかと彼も葛藤していた時期があった。 「胸を張れ。大切な者を失ったなら尚の事だ。 彼等の意思を継ぐ者として、その生き様に恥じぬように誇れ。 想いを守り伝えていく事が出来るのは生き延びた者だけなのだからな」 厳しくも温かみを感じさせる声がアニエスの胸に響く。 傭兵として戦場を渡り歩いていた頃は仲間の死など気にも留めなかった。 元より彼女にとって仲間と呼べるのは炎の中に消えた村の皆だけ。 しかし、今は違う。彼女は気付いてしまった。 復讐だけを誓ったのに、今の自分にはかけがえのない者たちが出来てしまった事を。 そして、その内の一人を失ってしまった事に。 馬車の窓から覗く女王の手。 それに反応して観衆から地響きにも似た歓声が上がる。 彼女に倣い、アニエスも同様に沿道の民衆に手を振った。 アンリエッタにこそ及びはしないが、それでも盛大な祝福が彼女に向けられる。 それを真っ向から受け止めて彼女は決意した。 復讐は成し遂げる。だけどそこで終わりはしない。 生の続く限り、ルイズたちを見守っていこう。 今度こそ大切な者を失わないように私はもっと強くなる。 「いい眼だ。これからも公私ともにギーシュの事をよろしく頼む」 「はい! お任せください!」 顔を起こしたアニエスにかけられた伯爵の言葉。 それに快く応じた彼女にグラモン伯爵は笑みを浮かべて先を行く。 アニエスの瞳に映る大きくて広い背中。 彼はその背に多くの物を背負って前へと進むのだろう。 その姿が子供の頃に見た父親と重なって映る。 ふと彼の言葉を疑問に感じたアニエスが首を捻る。 「はて? 公私ともに、とはどういう意味だろう?」 彼女がこの言葉の意味を知るのは数週間後。 二人の仲を勘違いしたグラモン伯爵が用意した見合いの席での事だった。 「きゃー! アニエス様が私に手を振ってくださったわ!」 「何言ってるのよ! 私によ!」 「決めたわ! 私、兵隊に志願する! アニエス様のお傍で働くの! ウチのボンクラだって務まるんですもの、きっと成れるわ!」 沿道の最前列でかしましい娘達がやんやと騒ぎ立てる、その後ろ。 そこには必死に背を伸ばして行列を見ようとする少年がいた。 父親の手伝いで城下町まで行商に来ていた彼は、 一生に一度あるかないかの大パレードを見ようと奮闘していた。 彼が住んでいるのは王都どころか碌に馬車も通らない田舎町。 この機会を逃せば次はないと確信していた。 しかし意気込んで沿道に乗り込んだものの人の波には逆らえなかった。 押され蹴飛ばされ何とか最前列近くまで来たがここが限界。 彼の眼に映るのは女性達の頭だけだ。 こんな事なら、なけなしの小遣いをはたいてでも、 テラスのある喫茶店に入れば良かったと後悔するも時既に遅し。 肉の壁に埋め尽くされて戻ろうにも戻れない。 最後の抵抗として、ぴょんぴょんとその場でジャンプを試みるが何も見えない。 その直後、着地しようとした彼の足が隣にいた男性の靴を踏みつけた。 あ、と思わず少年の口から声が漏れた。 見上げた視線の先には杖を差した屈強な青年の姿。 その袖から覗く白い包帯が戦争に参加していたことを雄弁に語る。 自分を見下ろす青年の眼に少年は完全に凍りついた。 パレードを見物する前に父親から受けた忠告を思い出す。 『戦争から帰ってきたばかりの兵隊は気が立っているから注意しろよ』 時にはそれで命を落とす事があるかもしれない、とまで脅かされていたのに。 周囲の熱気に当てられていた少年は今の今までそれを忘れていたのだ。 興奮が急速に醒めていき、彼は自分が置かれた状況を怖いぐらいに実感した。 自分に向けられる青年の腕に少年は耐え切れず目を瞑った。 ゆっくりと体が持ち上げられていく感覚。 ここから地面に叩きつけられるか、それとも殴られるのか。 いや、相手はメイジだからそんな程度で済まされるわけがない。 恐怖に耐えかねた少年が目蓋を開いた瞬間―――。 世界はそこに拓いていた。 花吹雪が舞い散る中、勇壮な衛士や騎士たちが列を成し悠然と行進する。 彼等を讃える凱歌が響き、割れんばかりの声援が大気を揺らす。 豪華な意匠をこらした馬車が聖獣ユニコーンに引かれていく。 その護衛には平民から騎士になったアニエスという凛々しい女性騎士。 少年は興奮を抑えきれず、思わず息を呑んだ。 絵本の中でさえ見た事がない、夢のような光景が広がっていた。 邪魔をする人の壁はなく、眼下に彼女らの頭が見えるだけ。 ふと隣に目を移せば、そこには先程の青年の姿。 自分が居たのは他ならぬ彼の肩の上だった。 慌てて降りようとした少年に彼は問いかける。 「ちゃんとその眼に焼き付けたか?」 彼の問いに頷きながらも少年は惜しむように行進を見やる。 その姿に青年は込み上げる笑みを堪えられなかった。 肩に担いだ少年は、かつての自分だった。 王都で見た英雄達の行進が今も目蓋に焼き付いている。 『烈風』と呼ばれた騎士の姿を目にし、その背を追おうと決めたあの日を。 「ねえ、僕も騎士に成れるのかな」 だから少年が言い出す言葉も分かっていた。 同じ事を言って叔父に笑い飛ばされた過去の記憶が過ぎる。 ましてやメイジでもない平民が騎士になるのは並大抵の苦労ではない。 アニエスとて内戦中のアルビオンに赴き、苛烈な戦場を乗り越えて掴んだものだ。 一時の憧れで辿り着けるような生易しい場所じゃない。 だから少年の体をポンと叩きながら答える。 「成れるかじゃない、成るんだろう?」 その答えに少年は満面の笑みを浮かべ大きく頷いた。 憧れを捨てずに歩き続ければ、いつかはその背中に追いつける。 ―――そうやって俺は此処まで来たのだから。 去っていく青年の背中を少年は見送った。 目に焼き付けたのはパレードではなく彼の背中。 傷を負いながらも戦い、誰からも讃えられずに去っていく。 その姿が誰よりも騎士らしく彼の目に映っていた。 戻る 目次 進む
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「BALDR FORCE」の水坂憐 ゼロのゴースト P ゼロのゴースト 1-1 ゼロのゴースト 1-2 ゼロのゴースト 1-E
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赤 青 黄 緑 黒 特撮ヒーロー風セット。 少ないヒーロー補正や高いセット効果を持つ。ヒーロー補正はかなり貴重な能力でエリア2で手に入るのはここだけである。 バイナリベルトが若干出ずらいが割と揃いやすい。 不屈の闘志でギアリングを勝ち抜け! ステータスはレベル20の時のものです。 セット名称 ゼロワンセット セット効果 攻撃200 命中---耐久250 回避---ヒーロー補正20% 入手エリア エリア2 名称 レアリティ 属性 攻撃 命中 耐久 回避 特殊能力 ヘッド ゼロワンマスク ノーマル --- --- 135 380 --- --- ボディ ゼロワンボディ ノーマル --- --- --- 600 135 --- メイン武器 01ダイナミック ノーマル 格闘 450 70 --- --- --- サブ武器 バイナリガン ノーマル 銃撃 440 60 --- --- --- アシスト武器 バイナリベルト レア 銃撃 430 50 --- --- カウンター10%
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性能スキル真月輪 幻夢零 パッシブスキルダメ率アップ 根性アーマー 心頭滅却 セイバーの達人 幻夢一閃 育成パッシブスキル解放素材スキル1 スキル2 スキル3 入手方法 特徴 性能 スキル 真月輪 光の輪を放ち、目標に攻撃力100.00%(lv1)のダメージを与える。光輪は目標に命中するか、一定距離で停止するが、再度動き出し目標を追尾する。 弾ブースター 射程と弾速が10%アップ。 射速アップ 発射感覚が40%短縮され、当たり判定が大きくなる。 動力破壊 命中した目標を一定時間減速状態にし、移動速度を16.67%減少させる。 幻夢零 超巨大な斬撃波を2発繰り出し、範囲内の目標に攻撃力148.75%(lv1)のダメージを与える。 弾ブースター 射程と弾速が10%アップ。 ダメ率アップ ダメージ倍率が5%アップ。 クイック冷却 クールタイムが20%短縮される。 パッシブスキル ダメ率アップ 真月輪のダメージ倍率が5%アップ。 根性アーマー 受けるダメージが10%減少。 心頭滅却 幻夢零発動中、ダメージを一切受けない。 セイバーの達人 セイバー系武器装備時、全ての攻撃によるダメージが20%アップ。 幻夢一閃 幻夢零発動時に振り下ろしたセイバー自身にも当たり判定が付与される。 育成 パッシブスキル解放素材 スキル1 スキル2 スキル3 入手方法 期間限定Diveフェスにて入手 特徴 ロックマンX5に登場した、大量のΣウィルスを浴びる事によって目覚めてしまったゼロ。 スキル1、2共に地形無視の範囲攻撃をするキャラ。 キャラのランクを上げて、セイバーの達人や、幻夢一閃を取得する事によって、火力が上がる。 ボス戦での火力は高い方ではない。 一方、防御面は根性アーマーだけと心許ない。カメリーオやアクアフロスターなどと組み合わせると多少は軽減される。 対戦 地形を利用して相手が攻撃できない位置から攻撃するキャラ 地形無視で射程距離が長めの雷神太鼓と相性がいい。
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【ゼロカウンター】手札にあるこのカードは、相手がバースト効果以外でコストを支払わずにスピリット/(アルティメット)/ブレイヴを召喚したとき、コストを支払わずに次の効果をただちに使用できる。■(効果テキスト)。(その後/この効果発揮後)、Xコスト支払うことで、このカードは手札に戻る。 備考 関連 効果一覧
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バルカン戦の考察がそのまま対戦の考察になる(はず) 飛び道具手数の整理 トールギス 弱(3)バル 強(6)バル 弱(2)236 強(5)236 空斜弱(2)236 空斜強(5)236 超必 ゼロ 弱(3)バル 強(6)バル 弱(2)236 強(4)236 空弱(2)214 空強(4)214 斜弱(2)214 斜強(4)214 空斜弱(2)214 空斜強(4)214 超必 バルカンの性能比較 弾数 五分 発生 トルギス 特に弱が早い 硬直 五分 撃ち合いの駆け引き カーソル発生に合わせて撃ち込む カーソル発生を見てからボタンを押すと発生負けする ただし、見ずに打てば超必を合わせられるリスクがある 通常飛び道具の合わせは後撃ちバルカンでも 弾速差から先にバルカンがあたる場合が多い(気がする) 自弱(3)バルに相手強(6)バルだと 弱バルの硬直に強バルの3発が確定することがある。 弱バル後状況確認する為にキャンセル先を一拍子置く時に多い状況 自強(6)バルに相手BJ 4空中ダッシュ攻撃だと 合わせられると確定から行動遅れる順に、 BCで回避、ガード間に合う、対空は間に合わず となる 一般的な布石である、 弱(3)バル 強(6)バル 弱(2)236 GD~は、 トールギスが上と思える。 バルカンの発生がより早い 弱(2)236が2弾とも屈みに当たる GD後のダッシュ5Bはほぼ確反なく、BC必須とせず押し込み効果が高く、 入れ込み5Aが容易に繋がり更に強(5)236に繋いでダメが取れる ゼロは、 バルカンの発生がより遅い 弱(2)236が初弾のみ屈みに当たり、2弾目はスカる GD後の(ダッシュ)2Aはトルギスダッシュ5Bで確反があり、BC確定で自ら押し込みをとめる必要があり、 2Aヒット時も中央では先端では214が繋がらなくリターンに欠ける 確反のない2Bにすればトルギス5Bに発生負けするし、先端当ては後に繋がらない トルギス5Bをスカす2Xは発生が遅く、5B以外の選択肢で負けると痛いダメを貰う ただし、この布石に対するBJでの対処はゼロが上に思える トルギスは前方斜め45度方向に長い対空を持たず(取り合えず623は置いて)、 こちらの弱(3)バルに対してBJした後ジャンプ頂点にいる相手に対処し難い。 この後、空中ダッシュ等接近されてきて始めて対空2B等の選択肢が取れる。 自身がBJ頂点での空斜弱(2)236は早い弾速が仇になって硬直有利を取り難く 着地後相手の出方を待つ必要がある場合が多い 対し、ゼロは弱(3)バルにBJする相手に斜弱(2)214でBJ頂点の相手を牽制でき、 自身がBJ頂点でも空斜弱(2)214の緩やかな弾速がこの場合、硬直有利を取り易くし、 次手を自分から振れる 水平面での真向勝負ではトルギス有利で、 飛んでも飛ばれてもゼロ有利と言える(はず) 状況の進行を想定して考察する。 弱(3)バル同士は先出しするゼロが超必合わせられのリスクを負い易い。が、 トルギス超必はヒット数から回転率は高くなくそれだけで試合が決まる程ではない 弱(3)バル同士後のキャンセル行動は、 普通に強(6)バル バル相殺間合いが自分有利ならキャンセル通常飛び道具 強(6)バル合わせのBJ、 ゼロ BJを見てから斜弱(2)214で打ち落とし トルギス BJへ様子見してJYJBダッシュ2B対空を使い分け。何れも相手の立ち回り待ちになる。 (弱(3)バルノーキャン弱(1)バル 623とかも有効かもしれない) 単発弱(3)バルを繰り返すのも有効と思われるが、 強(6)バルを合わせられて硬直に差されるのには注意するべきと思える。 他、相手バルカンを屈んで避け、 相手のキャンセル行動を様子見するのも有効かも知れない。 水平勝負のまま進めたいトルギスは多めに強(6)バルを振るべきかもしれない。 単発ならバルカンの強弱を見分けるのは無理に思え、 ガーキャン超必もリスクになりそうにない。 対し、ゼロは飛ばせられないので飛ばなければならない。 トルギスの対空行動を潰す所から 駆け引きが始まると考えるべきかもしれない。 バルカンの持続中に引っかからず低空飛び道具が入力できる方法があれば また話しが変わりそうな気がします。
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ゼロエミッションとは、ある場所ではゴミだとしても、別の場所ではそれを資源として利用している場合もあるので、それらをうまく組み合わせることで、最終的に廃棄されるものをなくす構想のことです。
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風景を薄っすらと染める朝もやの中、ジョセフ達は馬に鞍をつけていた。 三人とも普段通りの格好をしているが、長い時間乗馬し続けなければならないということで、普段の靴ではなく乗馬用のブーツを履いていた。 距離があるにせよ、さしたる不安はジョセフにはない。 一睡もせずに主従揃って侃々諤々の大討論を繰り広げたものの、部屋を出る前に波紋をルイズに流したので、彼女からは十時間熟睡して目覚めた朝のように眠気も疲労も消えている。 デルフリンガーは意外と長尺の剣なので背中に背負うか腰に差すか悩んだが、利便性を考えて左腰にぶら下げることとなった。 「ところでジョジョ。僕も使い魔を連れて行ってもいいかい」 「なんじゃギーシュ、お前も使い魔なんか持っとったんかい」 「そうでなかったら僕も進級出来てないじゃないか」 「そう言えばあんたの使い魔って見た事がないわね。なんだったっけ?」 ルイズの問いに、ギーシュは地面を指差した。 「ああ、ここにいるよ」 「何? 見えないわよ。アリンコでも使い魔にしたの?」 ルイズが目を細めながら地面を見ていると、ギーシュはくすりと笑って後で地面をノックした。 すると地面がぼこりと盛り上がり、そこから茶色の巨大な頭と前足が現れた。 「……何じゃこれ」 「……私に聞かないでよ」 すぐには正体が判らない二人をさておいて、ギーシュは地面に跪いて茶色の生き物を抱きしめた。 「ヴェルダンデ! ああ、僕の可愛いヴェルダンデ!」 「あーと。なんじゃそのでっかいモグラみたいな生物は」 「見たまんまじゃないかジョジョ! これが僕の可愛い使い魔のヴェルダンデだよ!」 「……ああ、ジャイアントモールだったの?」 ルイズの言う通り、それは巨大モグラだった。大きさは小熊ほどもある。 「そうだよ。ああヴェルダンデ、君は相変わらず可愛いね。どばどばミミズはたくさん食べたかい?」 モグモグモグ、と嬉しそうに鼻をひくつかせてつぶらな瞳で主人を見上げるモグラ。 「そうか、美味しかったかい!」 ギーシュは巨大モグラを抱きしめて頬ずりしまくっていた。 「……色々コメントに困るのう」 モンモランシーとの橋渡しをしたことをちょっと後悔したジョセフである。 主にモンモランシーにいらんことしちゃったかなーという類の。 「でもギーシュ、いくらなんでもアルビオンにモグラは連れて行けないわよ。留守番させなさい」 「そんな! こう見えても僕のヴェルダンデは馬と同じくらいの速さで土を掘れるんだよ!」 モグラはおー、と言わんばかりに前足をちょこんと上げてそうだそうだと主張した。 「あの国で地面掘ったりする生き物なんか危ないからダメよ」 きっぱりと言い切るルイズの言葉に、ギーシュは愕然と膝をついた。 「ああ、何という事だヴェルダンデ! 熾烈な運命は僕達を引き裂くんだね!」 脚本主演観客総勢一人の芝居に明け暮れる主人をさておいて、モグラはのそのそと穴から這い出るとルイズへと近付いていく。 「な、なによ」 つぶらな瞳で見上げてくるモグラに気圧されたルイズを、モグラが勢いよく押し倒した。 「ちょ、ちょっと!? 何するのよ! やめ、どこ触ってるのよ!」 鼻先や前足で美少女の身体をまさぐるモグラ。 当然ルイズが大人しくしているはずもないので、抵抗しようと暴れた結果色んなところがめくれたり露になったりするわけである。 「オイコラ。アレは何をしとるんじゃ」 特に押し迫った危険がないようなので静観しているジョセフと、少々首を傾げたギーシュ。 「んー。ヴェルダンデは危害を加えるつもりはないんだけれど……ルイズ! 何か宝石とか身に付けてないかい!」 「ほ、宝石!? それがどうかしたの!」 「ヴェルダンデは僕のために貴重な鉱石や宝石を見つけてきてくれるんだ! ルイズが何か高価な宝石をつけてるから、それに反応してるみたいだよ!」 ギーシュの言葉通り、右手の薬指にはまったルビーを見つけるとそれに鼻先を擦り付ける。 「この! 無礼なモグラね! これは姫様から頂いた指輪なのよ!」 必死にモグラからルビーを逃そうとするルイズと、宝石に追いすがろうとするヴェルダンデ。 これはどっちも引く気配がないと見たジョセフは、やれやれと苦笑しながら一人と一匹の間に割って入ろうとモグラと主人の間に手を差し入れた瞬間。 一陣の風が二人と一匹の間に舞い上がり、ジョセフごとヴェルダンデを吹き飛ばした。 ヴェルダンデは地面に転がって目をくるくる回し、ジョセフは腰をしたたかに打ちつけた。 「誰だッ!」「誰じゃッ!」 二人の男がそれぞれ激昂しながら叫ぶ。 すると朝もやの向こうから、一人の長身の貴族が歩いてくる。 羽帽子が目立つシルエットを見止めたジョセフは、レストランで頼んだ料理に髪の毛が入ってた時と同じくらいのしかめっ面を見せた。 「貴様ッ! 僕のヴェルダンデになんてことをッ!」 ギーシュは怒りに任せて薔薇の造花を振りかざしたが、羽帽子はそれよりも早く杖を引き抜いてギーシュの薔薇を吹き飛ばす。 辺りに舞い散る薔薇の花弁が地面に落ちもしないうちから、ゆっくりと言葉を並べ立てる。 「僕は敵じゃない。姫殿下より、君達に同行することを命じられた。任務が任務だけに、一部隊をつける訳にも行かない、と僕が指名されたというわけだ」 ジョセフとおおよそ同じくらいの背丈の貴族は、羽帽子を取って一礼した。 「女王陛下の魔法衛士隊、グリフォン隊隊長。ワルド子爵だ」 文句を言おうとしたギーシュは、余りにも相手が悪いと口を噤まざるを得なかった。 トリステイン貴族の憧れである魔法衛士隊の隊長の実力は、ギーシュも十二分に理解している。 「すまないね、婚約者がモグラに襲われているのを見て見ぬ振りは出来なかったのでね」 「フン、剥がそうとしてたわしまで吹き飛ばすたぁいい度胸じゃなッ」 婚約者、という単語を耳にしたジョセフの機嫌が更に急降下していった。 ヴェルダンデから解放されたルイズは、立ち上がることも忘れてワルドを見つめていた。 「ワルド、様……」 ワルドは朗らかな笑みを浮かべながら、ルイズに駆け寄ると彼女を抱き上げた。 「久しぶりだな、ルイズ! 僕のルイズ! 相変わらず君は軽いね、まるで羽毛のようだ!」 「お……お久しぶりで御座います」 突然のことにも、悪い気分はしないのか頬を赤らめてうっすらと笑みを見せていた。 そのルイズの様子も、更にジョセフの機嫌をより一層悪くしていく。 「あ、あの、恥ずかしいですわ……」 「ああ、すまない! 僕の可愛らしい婚約者に久しぶりに会ったものでね、ついはしゃいでしまった! ところで、彼らが今回の仲間かい? 旅を共にするんだ、自己紹介と行こうか」 と、ルイズを下ろしてもう一度羽帽子を被り直したワルドは、ギーシュとジョセフに向き直った。 「え、ええと……ギーシュ・ド・グラモンと、使い魔のジョセフです」 ルイズがそれぞれを指差して紹介すれば、ギーシュは深々と頭を下げた。 ジョセフは不本意そのものな顔はしながらも、一応会釈くらいはした。 「御老人、キミがルイズの使い魔かい。人とは思わなかったな」 (ケッ! ガキにタメ口叩かれる覚えなぞないわいッ!) 学院の友人達と同じような口調と態度で話しかけられて、ジョセフの眉間には深々とした溝が刻み込まれた。 もし敬語で話しかけられても眉間の溝は同じ深さになっていただろう。 とどのつまり、嫌いな相手から何をどうされようが不愉快なことに変わりはない。 「僕の婚約者が世話になっているよ」 「そいつぁどーも」 ジョセフは目の前の男を軽く一瞥して品定めした。 色男なのは認めてやってもいい。だがどうにもいけすかん雰囲気がプンプンする。 こうやって向かい合えば、いやぁな目をしてるのが丸判りだ。 まるで仮面つけたまんま人と話してる様な……使い魔が人だろうと動物だろうとどうでもいい、という目だ。 しかも微笑みがすこぶる上手なのがより一層腹が立つ。この仮面の裏に隠した素顔がどんなものかは知らないが、この目からしてろくなモンじゃないだろう。NYにいた頃に、自分を騙そうと近づいてきた連中と似た、ゲロ以下の臭いが漂ってきそうだ。 ジョセフは舌打ちの代わりに、軽い溜息をつく。 ワルドはジョセフの様子を見て、何やら誤解したらしく朗らかな笑みのままジョセフの肩を叩いた。 「どうした? もしかしてアルビオンに行くのが怖いのか? キミはあの『土くれ』のフーケを捕らえたんだろ? その勇気と才覚があれば、姫殿下の任務も容易くこなせるさ!」 と、豪快に笑うワルドを前にしても、ジョセフの目はあくまで冷淡だった。 (ホリィを掻っ攫ったあの日本人だって、ホリィにあんな目を向けたこたァ一度もないッ) だがルイズはそんな彼の目の光に気付く様子もなく、どうにも落ち着きをなくしている。 ジョセフの口の中に、どうにも苦い味が広がるのを止める事は出来なかった。 ワルドが口笛を吹くと、朝もやの空からグリフォンが降り立ってきた。 ワルドはひらりとグリフォンに跨ると、ルイズに手を差し伸べた。 「おいで、ルイズ」 ルイズはしばらく躊躇いながらも、意を決して差し伸べられた手を取った。 それを見るジョセフは、口の中に詰め込んだ苦虫を咀嚼して飲み込んでいるような表情を隠そうともしなかったが、それを見ていたのはギーシュだけであった。 「では諸君! いざ行かん、我らが姫殿下の御為に!」 杖を掲げて叫ぶワルドのグリフォンが駆け出していく。 グリフォン隊隊長の後ろを付いていくギーシュは感動の面持ちで馬を走らせていき、ジョセフも苛立ちを隠さないまま馬を進ませていく。 いけすかない、から信用ならない、に警戒レベルを上げた男を見上げながら、ジョセフは深く帽子を被り直した。 最初の目的地であるラ・ロシェールはトリステインから早馬で二日ほどの距離にある。 だが学院を出発してからというもの、ワルドはグリフォンをひたすら走り続けさせていた。 途中の駅で馬を二度ほど交換したが、グリフォンは疲労の欠片すら見せずに当初からの速度を崩さず空を駆け続けている。 「グリフォンっつーのはあんなにタフなモンなんか」 「……いくら幻獣だって行っても、あそこまでタフなのはそうはいないはずだよ」 馬は交換していてもまだ背筋を伸ばして騎乗しているジョセフと、少々疲労の色が濃くなってきたギーシュは、前方を大きく前に出るグリフォンを見上げて話していた。 ジョセフは波紋を全身に流している為に疲労も少ないが、ギーシュはそうもいかない。 ギーシュがへばっているために、駅に着くたびに幾らか波紋を流して疲れを軽減してはいるが、常に波紋を流せないのでちょくちょくへばってしまうのだ。 「つーか、急ぎの任務なのは判るんじゃが……あいつ、どうにもわしらを置いていこうとしてるような気配じゃな」 ワルドのグリフォンは隙あらばジョセフ達を置いてきぼりにしようとするかのように、速いペースで休みなく駆け続けている。 「……そりゃそうだ、直々に任務を請け負ったルイズと栄えあるグリフォン隊隊長がいれば、使い魔と立ち聞きしてただけの僕なんていてもいなくてもいいだろうからね」 時折ルイズが後ろを向くと、グリフォンは少々スピードを緩めるが、それも少し時間が経てばまたスピードは元に戻っていく。 「ルイズが心配してくれちゃーおるみたいじゃがな」 最初はぎこちなく見えたルイズの振る舞いも、段々と親しげなものになっているのが見て判る。 「それにしてもルイズも公爵家の生まれだってことをよく忘れられるけど、まさか婚約者がグリフォン隊の隊長殿だなんてね。やはりヴァリエールは名門だな」 感心したようなギーシュの言葉に、ジョセフの顔に再び苦味が走る。 グリフォンの上ではワルドが親しげにルイズと会話するだけではなく、時折馴れ馴れしく肩を抱いたり手を繋いだりしている。 可愛い孫娘が他の男と親しげにしてるだけでも腹立たしいのに、その男はあまりにも信用ならない雰囲気を漂わせている。 しかもルイズがそれに微塵も気付いていないというのが怒りに拍車をかける。 ここでルイズに「あの男は信用ならんから付き合うな」と言っても聞いてくれないことは請け合いである。 ああいう状態の少女に年長者が何を言っても無駄なのは十分理解している。 だがそれで諦めがつけられるか、と言われれば付けられる筈がない。ジョセフ・ジョースターは年のワリに若いとよく言われるが、精神年齢は波紋を流さずともかなり若かった。 「おやジョジョ。何やら剣呑な目つきだけれど……やはりあれか。婚約者と言えども敬愛するご主人様を取られるのはやはりシャクかい? それとも目に入れても痛くない孫娘を他の男に持っていかれるのは頭にくるのかい?」 ジョセフがグリフォンを見上げる視線の質に気付いたギーシュが、にまにまと笑った。 「あん?」 ぎろり、と睨む視線にも竦む気配さえ見せずに、なおも調子に乗って言葉を続ける。 「もしかして、ヤキモチかい? ご主人様に適わぬ愛を抱いたのかい!? 忠告しておくけれど、身分違いの恋は昔から悲劇の種って相場が決まってるんだぜ?」 「やかましいわい。あんまり過ぎた口叩いとるとお前の彼女にオイタをバラすぞ」 「なんだい、あれから僕はモンモランシーに知られて困るようなことは」 「四日前。夜の中庭。栗毛のポニーテール」 「すまなかったジョジョ、もう二度とそんな口はきかないよ」 お口にチャックをしたギーシュから視線を外すと、ルイズが自分を見ていることに気付く。 軽く結んだ唇を開けないまま、ひとまずひらりと手を振って見せた。 馬を何度も換え、休みなく走り通した一行は出発した夜のうちにラ・ロシェールの入り口へ到達した。 早馬でも二日かかる距離を一日足らずで踏破したという計算になる。 だが港町と聞いていたのだが、ここは明らかに海とは無縁な険しい山々に囲まれた山道である。潮の匂いなど微塵も漂ってこない。 それからまたしばらく険しい岩山の間を進むと、峡谷に囲まれた街が見える。 街道沿いに岩を穿って建てられた建物が並ぶ、港町と言う単語からは縁遠い街並みだった。 「ああ、やっと着いた! すごい強行軍だった」 ギーシュの言葉に、ジョセフは怪訝そうにラ・ロシェールを見た。 「ここが港町か? どう見たって山ん中じゃあないか」 「なんだいジョジョ、アルビオンを知らないのかい?」 休憩のたびに波紋を受けたとは言え、疲れは隠せない。 しかし有名なアルビオンを知らない、とのたまうジョセフに、ギーシュは一種の優越感めいたものを滲ませながら言葉を掛ける。 「見たことも聞いたこともないからの」 「それはないだろうジョジョ!」 ジョセフが異世界から来たということを知っているのはルイズとオスマンだけである。 この世界の常識と非常識の区別さえあまり明確ではないのは仕方のないことだった。 「知らんモンはしょうがないわい」 と、この旅の恒例行事になりつつある老人と青年と実りのない口論が再び始まろうとしたその時。 不意にジョセフ達が駆る馬目掛けて、煌々と燃え盛る松明が何本も投げ付けられた。 峡谷を照らす炎に、馬達は恐れおののいて前足を高々と上げようとしたが、まるで彫像のように馬達はぴたりと足を止めた。 「ギーシュッ! 盾を錬金するんじゃッ!!」 松明が投げ込まれた瞬間に、ジョセフは自分の馬に波紋を流して動きを止め、続いてギーシュの馬にも地面を這わせたハーミットパープルで波紋を流し込んで動きを止めていた。 そのため、驚いた馬から振り落とされるという事態を避ける事は出来た。 ジョセフ自身は素早く馬から降りつつ、反発する波紋を流した馬の陰に隠れ、馬を盾代わりにしていた。 「え、あ!?」 何が起こったのか判らずあたふたしているだけのギーシュと馬の陰に隠れたジョセフに目掛け、何本もの矢が夜闇を切り裂いて降り注ぐ。 「ギーシュ!!」 風を引き裂いて降り注ぐ矢を波紋やハーミットパープルでは防ぐには、少し距離が遠い。 すわ、ギーシュが矢の針鼠になろうかと言うのを救ったのは、突然に現れた小さな竜巻だった。 竜巻は降り注ぐ矢を全て打ち落とし、呆然と馬に乗ったままのギーシュにワルドが声を投げた。 「大丈夫か!」 二人に飛ぶ声に、ジョセフは素早く身を走らせてギーシュを馬から引き摺り下ろし、今度はギーシュの馬に波紋を流して即席の盾とした。 「こっちは大丈夫じゃ!」 チ、と舌打ちしたジョセフは、腰に下げたデルフリンガーを鞘から抜いて構える。 既に戦闘態勢に入っていたジョセフの手袋の中ではルーンが輝いていたが、不自由な鞘から抜け出してやっと喋れる流れとなったデルフは、安堵したかのような声を漏らした。 「ひでえぜ相棒、たまにゃ鞘から抜いてくれよ。退屈すぎて死ぬかと思ったぜ」 「すまんな、すっかり忘れてたわい」 軽口に軽口で返しながらも、矢の飛んできた崖を見上げる。 奇襲が失敗したからか、今は向こうも様子見しているらしく矢が飛んでくる気配は見られない。 「ななななななんだ、夜盗か!? 山賊か!? それともアルビオンの貴族連中か!?」 錯乱して薔薇の造花を無闇矢鱈に振り回しているギーシュの頭を軽く小突いて「落ち着け」と言うのはジョセフの役目である。 「メイジがおるんなら松明や矢なんてまどろっこしいモン使わんじゃろ。と言うよりこっちの夜盗や山賊はグリフォンに乗ったのを襲うほど肝が据わってるんか?」 口に出して考えてみて、その可能性は相当に低いと考える。ハルケギニアでメイジと平民の戦力差と言えば、剣や槍だけで戦車と戦おうと言う事と同義語である。 ただ馬に乗ってるだけなら間違えて襲うかもしれないが、どう見ても見間違えの出来ないグリフォンが月明かりを浴びて空を飛んでいる。 あれに構わず襲い掛かるとなればよほどの自信があるか、それとも戦力差も理解できない本物の馬鹿か。むしろそれよりは、貴族派の手の者と言う可能性が高いだろう。 「まァあれじゃ、あいつらブッちめんとならんからな! ギーシュ、ワルキューレでまずあの炎を消すぞッ!」 「あ、ああ!」 ギーシュが慌てて薔薇を振ると、一枚の花弁が両手持ちの盾を掲げたワルキューレになる。 盾を持ったワルキューレが身を挺し、峡谷を照らし出す松明を消しに行くのを見届けながら、続いてもう一体のワルキューレを錬金する。 そのワルキューレは数日前にジョセフと相談の上でデザインされた、新たな形態のワルキューレ。 巨大なボーガンを捧げ持つように構える両腕を持ち、青銅の弾丸として取り外せる一個4キロ前後の球形で形成された胴体を持つワルキューレ。 ジョセフの求めた性能とギーシュの造詣センスが結実した、芸術的な兵器と称していい一品であった。 会心の出来とも言えるこのワルキューレを見上げ、ギーシュは満足げに頷いた。 「フフフフフ。名前を考えてきたんだ。このギーシュ・ド・グラモンがゴッドファーザーになってやるッ! そうだな……『トリステインに吹く旋風!』という意味の『ヌーベル・ワルキューレ』というのはどうかな!」 「フランス語かドイツ語かどっちかにせーよ」 ギーシュ特有の微妙なネーミングセンスに呆れながらも、腰に結わえ付けていた弦を伸ばし、ワルキューレの力を使ってボーガンに装着させる。 身を挺してワルキューレが松明の炎を消したのを見届けると、ジョセフはヌーベルワルキューレの胴体から弾丸を一つ取り、ボーガンに装填する。 人間の手ではとても弦を引くことすら出来ないボーガンも、ワルキューレの腕力を以ってすれば容易く引き絞ることが出来る。 ジョセフはワルキューレに支えさせたボーガンの狙いを定めると、月明かりの下で僅かに人影が動いた崖目掛けて引き金を引いた。 記念すべき最初の射撃は、僅かに狙いを逸らして賊の立つ足元の崖に命中したが、とても4キロの砲弾とは思えないほどの破壊力で崖を揺らす。 あまりの破壊力に、賊達が狼狽している様子が伝わってくるほどだ。 グリフォンを飛ばせているワルドも、ボーガンの射線からやや離れるように距離をとった。 「ほうほう、さすがは『青銅』のギーシュじゃな。破壊力はバツグンじゃッ!」 「あ、は、はははははっ! そ、そりゃそうさ! 僕の魔法とジョジョのアイディアが結実したヌーベル・ワルキューレならあのくらい出来なくちゃ困るからねっ!」 自分の予想を遥かに超えた破壊力に呆気にとられていたギーシュが、ジョセフの言葉に慌てて相槌を打つ。 まともに食らえば人間なら即死する威力を持つボーガンだが、それをガンダールヴであるジョセフが使えば立派な攻城兵器クラスの殺傷能力を持つことになる。 (それに錬金したばかりの金属は魔力の残りカスがこもっとるからなッ! 魔力に波紋を留まらせてブチ込めるから一石二鳥じゃわいッ) ギーシュとの決闘を経てから、様々な実験を繰り返して得た知識である。錬金した金属に波紋が留まるだけの魔力が残る時間はさほど長くはないが、短い時間だけでもいちいち油を塗らなくてもいいというのは大きなアドバンテージになる。 「うっしゃッ! んじゃさくさくっとやッちまうかッ!」 鴨が葱背負って罠にかかったと思っていた賊達も、鴨は自分達を殺しうる狩猟者らしいと気付いたらしく、慌てて一斉に矢を撃ち続けるが、反発する波紋を流され続けている馬は鏃さえ弾くほどの強固な壁としてジョセフとギーシュを保護する。 照準を修正して放たれた第二射も、賊の足元の崖を揺らすだけに終わった。 だがまるで大砲から放たれた砲弾のように地響きと土煙を巻き起こす砲弾は、命の危険を警告するには十分すぎる役割を果たした。 次には直撃するかもしれない、と恐怖を植えつけるのに十分すぎる光景を見た賊達は、命惜しさに一斉に遁走をかけようとした……が。 上空から大きな羽ばたきが聞こえ、その直後に巻き起こった竜巻の網にかかった賊達は、文字通りの一網打尽となって崖から叩き落された。 決して低くもない崖から地面に叩き付けられた賊達は今すぐ逃げ出すことも出来ないまま、痛みに呻くことしか出来なかった。 「風の魔法じゃないか」 グリフォンに跨ったままのワルドが感心したように呟けば、月をバックにして一頭の竜が街道へと降り立ってくる。 その姿を見たルイズは、驚きの声を上げた。 「シルフィード!」 ルイズの言う通り、それは確かにタバサの使い魔の風竜だった。 地面に降りたシルフィードの背から赤毛の少女が飛び降りると、ばさりと髪をかき上げた。 「はーい、お待たせー」 ルイズもグリフォンから飛び降りてから、キュルケに怒鳴りつけた。 「はーいお待たせーじゃないわよッ! 何しに来てんのよアンタッ!」 「助けに来て上げたんじゃないの。あんな朝早くから馬に乗って出かけようとしてるんだから、これはこの『微熱』のキュルケが助太刀に向かわなくちゃならない場面じゃない?」 シルフィードの上のタバサは、パジャマ姿にナイトキャップという出で立ちだった。 間違いなく無理矢理起こされて追い掛けさせられたのが明白な彼女は、それでも本に視線を落として読書に耽っていた。 「ツェルプストー、私達はお忍びでここに来てるのよ。そんな大きな竜なんか連れてこられたら意味ないじゃないッ!」 「だったら先にそう言いなさいよ。本当に気が利かないわねヴァリエール」 「言ったらお忍びの意味がないじゃないッ!」 「はいはい、そんなにきゃんきゃん鳴かないの。貴方達を襲った連中を捕まえたんだから、礼の一つや二つ言ってもらいたいものだわね?」 「別にアンタ達が来なくても私達だけで退治出来てたわよッ!」 二人の口論をよそに、地面に叩きつけられて身動きも取れない男達は一向に罵声を投げかけ続けている。 ギーシュはワルキューレを新たに用意し、男達に尋問を始めた。 「まあまあ、私達友達じゃない。苦しい時は互いに苦難を分かち合うものよ」 誰が友達よ、とわめくルイズをよそに、キュルケはグリフォンに跨ったままのワルドにじりじりと歩み寄っていく。 それからいつものように言い寄ろうとしたキュルケだったが、ワルドにけんもほろろに扱われ、しかもルイズの婚約者だということを知るとすぐさま興味を失って鼻を鳴らした。 (何よ、つまんない男ッ! 美女をあんな氷みたいな目で見るだなんて不躾だわッ!) 自分は不躾でないと自負するキュルケは、内心の思いをいちいち口に出しはしなかった。 それからジョセフの方を見ると、彼はすぐに視線に気付いてニカリと普段通りの笑みを見せて手を振った。 ワルドの冷たい目の後で、ジョセフのにこやかな笑みを受ければ普段の三割増くらいに眩く見える。 本当のダンディとはジョジョの事を言うのだわ、とキュルケは思い直した。 体付きだってたくましいしおひげもワイルドだしいい男だし。同じエッセンスだったら人間味のある方がいいに決まってるわッ! と、今度はジョセフに駆け寄って抱きついた。 「ああんごめんなさいダーリン、本当はダーリンに会いたくて駆け付けたの!」 「おおそうかそうか、二人とも来てくれて本当に助かったぞ」 むぎゅ、と豊満な乳房をジョセフの胸板に押し付けながら、横目でちらりとルイズを見る。 いつもならこの辺りで自分に怒鳴りつけてくるはずだが、ルイズは何か言いたそうな顔はしているものの、ワルドが肩に手を置いて留めている。 ちら、とジョセフの顔を伺えば、そんな様子の二人を見て実に不愉快そうな顔をしている。 これはヤキモチというヤツかしら? と思えば、ジョセフが年甲斐もなく漂わせたいじらしい雰囲気に、ときめいた胸に情熱の炎を燃え上がらせた。 かしましく騒ぐキュルケをよそに、男達を尋問していたギーシュが戻ってくる。 「子爵、あいつらはただの物取りだと言ってます」 「ふうむ。ならば捨て置こう、そんな些事にかかずらっている場合ではない」 二人のやり取りを聞いたジョセフは、突然腰を抑えて蹲った。 「あ、アイチチチチチッ! こ、腰がッ! やっべ、朝に打ったしさっきのアレで腰やッちまったかもしれんッ!」 「え!? ちょっと、大丈夫なのダーリン!」 「おい、どうしたんだいジョジョ!」 キュルケとギーシュが蹲ったジョセフに駆け寄るが、ジョセフは脂汗を浮かべながらも心配するなと言うように二人に手を翳した。 「あー、すまんすまん。ちっとここで休憩してから追いつくから、先に行っといてくれんか。なぁに、タバサの風竜に乗ればすぐ追いつくじゃろ」 シルフィードに乗って読書を続けていたタバサは、ジョセフの言葉にこくりと頷いた。 ワルドはジョセフの言葉に、ルイズとギーシュを見やる。 「ではラ・ロシェールで宿を取るから、キミは出来るだけ早く追いついてきてくれ。朝一番の便でアルビオンに渡る」 とジョセフに言い残し、心配げにおろおろするルイズを抱き抱えてグリフォンに乗った。 そしてギーシュも、やや心配そうにしながらもワルドの後ろについてラ・ロシェールへと走り出した。 そこに残ったジョセフとキュルケとタバサとシルフィードは、見る見るうちに夜闇に姿を消す一行の背を見送る。 時間を置かずに一行の姿が見えなくなった頃、ジョセフは何事もなく立ち上がった。 「え? ダーリン、腰はどうしたの?」 「あんなモン仮病じゃよ仮病。まさかあんなわざとらしい仮病に騙されてくれるとは思わんかったがな」 ジョセフが立ち上がったのを見ると、タバサは本から視線を上げた。 「メイジもいないのにあのように立ち向かう物取りは存在自体が不自然」 タバサの言葉に、ジョセフは我が意を得たりと頷き、キュルケも「そう言えばそうよね」と納得した。 「ギーシュはまあボンボンじゃからしょうがないかなとも思うんじゃが、ワルドがそれをあっさりと信じるっつーのも大概不自然じゃろ。しかも相手はグリフォンに乗っとるわけじゃからな。せめてグリフォンはスルーせんと死ぬじゃろ、高さのアドバンテージがなくなるしな」 じろり、と未だ動けないままの男達を眺めたジョセフは、帽子のつばを親指で押し上げる。 「なんか切り札でもあるんかと思ってたんじゃが、二発ほどボーガンをぶちこまれた辺りで逃げ出そうとしよったからな。切り札があるわけでもないのにわしらにケンカ売ってきた連中がただの物取りだなんて信じられるワケがない」 んんー、と大きく伸びをしたジョセフは、改めてデルフリンガーを抜いた。 「おいおい相棒、せっかくの俺っちをもうちょっと使ってくれよ。いくら温厚で知られる俺っちでもあんまり出番がないとスト起こすぜ?」 カラカラと笑うデルフリンガーを、ジョセフはニヤリと笑って曲げた指の背で叩いた。 「まあまあそういうな。ボーガンに番えられて空の散歩なんぞしたくないじゃろが」 「そいつぁ全くだな!」 剣を抜いたまま悠然と歩み寄ってくるジョセフに、男達はありったけの罵詈雑言を投げ付ける。 いくら武器があるとは言え、魔法のようなボーガンを持っていない図体のでかい老人など傭兵達にとっては脅威の対象に成り得ないのである。 「おっしゃ、もう一度聞くとしようか。お前ら本当に物取りか?」 「何度も同じこと言わせんなクソジジイ、俺達が物取りでなかったら何だって言うんだよ!」 紋切り型の憎まれ口にジョセフは頓着もせず、ハーミットパープルを一人の男に伸ばす。 するとデルフリンガーの鞘口から男の言葉が迸る。 「物取りがメイジにケンカ売るわきゃねーだろこのクソ貴族どもがッ!」 突然聞こえた仲間の告白に、男達が一斉に声の主を見るが、その男は顔面蒼白にして「言ってねェ! 俺はなんにも言ってねェぞ!?」と凄まじい勢いで首を振った。 「なるほど。ではなんでわしらを襲った?」 男はせめてもの抵抗とばかりに口を閉じるが、それは無駄な足掻きでしかなかった。 「美人の女メイジと仮面の男に依頼されたんだよ、馬に乗ったメイジどもがやってくるから襲って殺せってな!」 「ほーほーほーほー。そいつァ聞き捨てならん話じゃのー。他に何を依頼された? ついでに言っておくが、わしの魔法は人の心を読むことが出来るんじゃ。正直に言ったら命だけは助けてやってもいいかもなッ!」 そこからは傭兵達の大暴露大会となった。 この依頼をした女メイジと仮面の男の外見と特徴を逐一聞いた三人は、仮面はともかく女のほうはおそらくフーケだろうと目星を付けた。 死刑か遠島前提で牢獄に叩き込まれたはずのフーケがこんなに早く脱獄した事と、自分達がここに来ることを知った上で傭兵を雇ったという事は、王宮内に間諜が少なからずいる上、王女に近い筋にも入り込まれているということである。 「ねえダーリン、話には聞いてたけどトリステイン王宮ってかなり腐ってるわね」 「わしに言わんとってくれ、ついこないだここに来たばかりなんじゃから」 ゲルマニア出身のキュルケとイギリス出身のジョセフは呆れを隠そうともしなかった。 しかも雇い主は言い値で彼らを雇い、前金だけでもかなりの金額を受け取ったことを知ったジョセフは、迷惑料として傭兵達の有り金を全て分捕った。 傭兵達からあらかた事情聴取を終えたジョセフとキュルケは、暗澹たる現状に嘆息した。 「ねえダーリン、ここまで向こうに何もかもバレてるのってお忍びって言うの?」 「一般的には言わんよな」 この分だと、襲撃が失敗したのも向こうには筒抜けだろう。だが相手の心理を考えるに、二重の備えはしていないと踏む。 この峡谷の襲撃で確実に自分達を殺す為に戦力を集中させていただろう。そして向こうは、こちらを侮っていた。 メイジ達を襲撃するというのに、傭兵達だけで襲撃させたというのが何よりの証拠だ。 成功すれば儲けもの、失敗しても被害がない。 それ以上にジョセフの中では、心に根強く根付いていた疑念が確信の花を咲かせていた。 峡谷に弓を射掛けさせた依頼主……フーケはジョセフやルイズに怨恨があるのはどうあっても明白だ。 空を駆けるグリフォンより、峡谷で動きが制限されるジョセフの方が殺しやすいのは確かだ。 しかもグリフォンに乗っているのは風の魔法に長けたワルドである。傭兵が撃って来た矢など風が軽く撃ち落させるだろう。 だが矢が多ければ、竜巻を展開し損ねた、ということにして矢を防げなかったとしてもワルドに手落ちがあるということにはならない。平民が平民の矢で殺されたところで、問題になるはずがない。使い魔の力量不足、で終わる話である。 それがボーガンのあまりの威力で傭兵達が命惜しさに逃げ出そうとしたところを、更なるメイジの乱入でこんな結果になったという訳だ。 完全な証拠を見出した訳ではないが、ワルドが裏切り者でない可能性は非常に低い、とジョセフは踏んでいた。 もし自分やギーシュが乗馬に疲れて置いていかれれば、あの峡谷で待ち伏せした傭兵達に針鼠にさせられる計画が透けて見えた。 早馬で二日もかかる距離を一日で無理矢理踏破させたのは、ジョセフ達を疲れさせて置いてきぼりにしようとしたのではないか。 しかし二人が懸命についてきたから、傭兵達はグリフォンに乗ったメイジのいる一行を襲う物取りを演じなければならない、間抜けな大根役者になってしまった。 そう考えると辻褄が合う。 「キュルケ、タバサ。どうやらわしらは首根っこにナイフを突き付けられとるようだぞ」 ジョセフは肩を竦め、二人に向き直る。その身振りは「大人しくここで帰っとけ、後はわしが何とかする」と雄弁に語っていた。 だがキュルケもタバサも、帰ろうとする様子は全くなかった。 「何言ってるのよダーリン。こんなことくらいで帰るなら、フーケ討伐になんて付き合ったりしないわよ」 恐れも何もない目で、殊更妖艶に笑ってみせるキュルケ。 タバサもページに栞を挟んで、こくりと頷いた。 「それにダーリン、ツェルプストーの女は死地に向かう友人をハンカチ振って見送るだけの薄情者、だなんて醜聞を立てられちゃたまったものじゃないもの。私達は、ただ単に物見遊山でラ・ロシェールに行くだけ。 ゼロのルイズとそのお仲間が行く先がたまたま一緒だからって、私達が行き先を変える必要なんてどこにもありはしないわ。そうでしょう?」 ジョセフはキュルケの堂々たる宣言に、ヒュウと口笛を吹いた。 「キュルケもタバサも、二人ともホントーにいい女じゃな」 緩く腕組みして笑うジョセフに、キュルケは満足げに頷いた。 「それはそうよ、ツェルプストーの女はハルケギニア一の女だもの。タバサも私と同じくらいだけれど。ヴァリエールに飽きたら、いつでも私の胸に飛び込んできていいのよ」 両腕で両胸を挟み込んで、より胸の谷間を扇情的に主張する。 ジョセフは当然口元をいやらしく緩ませるが、ごほん、と大きく咳払いした。 「うちの主人が独り立ちするようになったら、考えさせてもらうわい」 「あんまり長くは待てないわよ」 冗談っぽくめかして、ジョセフとキュルケは馬に乗り、タバサはシルフィードに乗る。 出発する前にたっぷり波紋を流した馬は、勢いよく駆け出し、まだ身動きの取れない傭兵達の群れに突っ込み、哀れに命乞いする彼らを盛大に踏みにじってラ・ロシェールへ駆ける。 次に考えられる襲撃に備え、少しでも次に来る手勢を減らそうという腹である。次回の仕事どころか、これから傭兵稼業を再開するのも難しいのかもしれないが。 馬に乗る二人は必要以上に陽気に馬を走らせ、タバサは月明かりの下で読書を再開する。 三人の向かう先では、ラ・ロシェールが怪しく街の光を輝かせているように、見えた。 To Be Contined →
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ゼロの使い魔 【作品名】虚無と竜の契約者 【作者名】綾小路 【URL】 http //novel.syosetu.org/11746/ 【原作】ゼロの使い魔 【長さ】現状 5話 15,546文字 【状態】連載中 【地雷条件又は注意事項】 多重クロス(ゼロ魔xDRAG-ON DRAGOON)。 【紹介理由・感想】 珍しいDOD。期待はしたが、期待通りに読めた。三人称視点。 ルイズに召喚されるまではテンプレだが、即「留年なぞ知るか」とカイムと空中デートに飛び立つアンヘルさんマジアンヘルさん。 どのエンドだったか忘れたが、アンヘルさん女神化エンド後らしい。 なんかその後サイトらしき少年も召喚されてるので、ゼロ魔組の不遇を嘆く必要も無さそう。 描写が少しばかり薄いのが唯一難点かと思ったが、ぽんぽんとオリジナル展開が続くので飽きなかった。これから期待。 【作品名】ゼロと底辺を結ぶ銀弦 【作者名】ゆにお 【URL】https //novel.syosetu.org/9366/ 【原作】ゼロの使い魔 【地雷条件又は注意事項】 【あらすじ・概要・感想】 円環少女とのクロスオーバー、円環少女のやられ役筆頭ケイツが召喚される。 ゼロ魔の世界でやはり情けない様を晒しながら、平和な世界(元の環境に比べれば)に来れてどこか幸せそう。 円環少女を読んでないと判らないネタは多数、魔法認識の勘違いっぷりについ笑いを誘われる。 書き口は三人称で文章はひっそりとしながら押さえるところは押さえてゆく形、心情描写は少ない方。こなれていて安定している。 ゼロ魔の空気と円環少女の変態性が馴染んでおり、今後が楽しみな一品。 円環の空気に染められてルイズが変態になってしまわないか非常に心配であり楽しみでもある。 【作品名】ルイズちゃん奮闘記 【作者名】水泡 【URL】https //novel.syosetu.org/6239/ ①【あらすじ・概要】 息抜きにはまさにこの作品と呼べるようなライトな読み応えに 笑いどころ満載の短編集 ギャグ物だけど、こういうはっちゃけた作品も悪くない ②【あらすじ・概要】 原作後のルイズとサイトが、世界扉を使いサイトの世界にきたという短編コメディ サイトの実家で世話になりながら、ルイズにとっては現実世界の異文化に触れる過程が面白い 発想がピンクになりがちなルイズなので下ネタも多い 短編で1話が短いのと、外伝の1話が東方世界とクロスしているのでそれがマイナス、地雷要素になるかも オリキャラはサイトの友人で視点的な関係のため、気にはならないかも 【地雷要素又は注意事項】クロス、オリキャラ 【作品名】ゼロの使い魔~ダンブルドア異世界記~ 【作者名】ロベル・アクベル 【URL】https //novel.syosetu.org/91726/ 【あらすじ・概要】 ハリーポッター世界で死んだダンブルドアがサイトの代わりに召喚される話。 文章は三人称でしっかりと描写されている。 ダンブルドアらしさが十分に出ていてダンブルドア好きなら楽しめるだろう。 しかしよくあるテンプレオリ主をダンブルドアに置き換え上手く再構成したようなダンブルドア最強万能な描き方であるためにダンブルドアが嫌いな人は余り合わないかもしれない。 とはいえ、展開こそオリ主テンプレをなぞってはいるもののダンブルドアの考察なども取り込み、上手くテンプレ展開を料理している。 原作キャラを貶めることもなく、ダンブルドアとの絡みが楽しめる。 ああでも学園の教師は少し貶めぎみかも、そこは注意。 ダンブルドアとゼロ魔好きなら見といて損はないのではなかろうか。 【作品名】マッスルと使い魔 【作者名】今夜の山田 【URL】https //novel.syosetu.org/3000/ 【原作】ゼロの使い魔 【あらすじ・概要】 インパクトがすげぇ(色々な意味で) 読んでると脳裏に北斗の拳が浮かぶのは仕方ないと思う。ただ設定的に一発屋な感じがして、エタりそうで怖い。 まだ一ヶ月も経ってないからこれは自分の予想だけど。 【作品名】それなりに楽しい脇役としての人生 【作者名】yuki01 【URL】https //novel.syosetu.org/1512/ 【あらすじ・概要】 ゼロ魔転生オリ主モノ。主人公は水系統のメイジ、学園に通う貴族。 文章はそれなりにしっかりしていてsideも使いでもない。 しかし転生してから成長していく描写から、 学園に通っている主人公へ移るのが唐突過ぎる。 そのせいでルイズ、タバサと親しげに話し始めた主人公が 悪い意味でテンプレオリ主になってしまっている。 タグに批評募集をつけるなど、向上心は伺えるので今後に期待 【作品名】ゼロと黄金の使い魔 【作者名】マッキ 【URL】https //novel.syosetu.org/4696/ 【あらすじ・概要】 Diesとのクロスでトゥルーエンド後の獣殿がルイズに召喚されるという内容。 幻想を否定したあのEND後ということでDiesファンにとっては賛否あるだろうけど自分は好き。 文章は読める、そこは問題ない。 話数はまだ3話だけど期待してる、超期待してる。 ただ、ゼロ魔の二次である以上仕方ないけど 獣殿が誰かの下につく……というのもファンにとっては好き嫌い別れるかも。 まあ、トゥルーEND後は普通に国に尽して職務を果たし 死んだらしいし気にならないと言えば気にならないかもしれない。 自分は特に気にならなかったし。 何にしてもこれからのストーリーに期待ということで一つ。 【作品名】混沌の使い魔 【作者名】Freccia 【URL】https //novel.syosetu.org/3592/ 【原作】ゼロの使い魔×真女神転生3 【あらすじ・概要】 オリ主最強系ハーレムではあったが召喚された使い魔がとんでもないものと学園や国にちゃんと認識されていたり ルイズの虚無疑惑が早期に出てきてエレ姉が早い段階で合流する独自展開入りの早さ、 エレ姉とマチルダという強気なお姉さんキャラの出番がとても多い俺得仕様 だんだん閑話が増えてきて本筋停滞気味なのが残念 【作品名】ZERO-OUT 【作者名】Yーミタカ 【URL】https //novel.syosetu.org/110061/ 【原作】 ゼロの使い魔 【長さ】長編 話数 4 連載中 【概要】 召喚に失敗したルイズがfallout世界に転移 ヒャッハー世界で弱ったりするも、サイト(転移者ではなくfallout世界線で生まれて育ったサイト)と出逢い、この世界では失われがちな人間として芯を表したりする 平均文字数が1万超えと文章量が多く、クロスのさせ方や話も良い感じで好き ルイズ転移物って少ないので期待。続きはよな 【地雷要素又は注意事項】 他作品クロス 【作品名】ゼロのヒカセン 【作者名】MKeepr 【URL】https //novel.syosetu.org/93582/ 【原作】ゼロの使い魔 【長さ】長編 【状態】連載中 【概要・感想】 常FF14の光の戦士がガンダールヴとして召喚される系 既に英雄として名を馳せた存在なため素で強いが、加護がかち合いルーンの効果は完全には得られていない 単純な最強系ではないが、それ系には変わりないので読む際は注意 なおアルビオンの呪いにかかっているもよう 【地雷要素又は注意事項】クロス、濃密な原作展開、最強系? 【作品名】ルイズがチ◯コを召喚しました 【作者名】ななななな 【URL】http //novel.syosetu.org/55397/ 【原作】ゼロの使い魔 ①【地雷要素又は注意事項】下ネタ キャラ崩壊 【概要・感想】 既に話題に上がっているだろうが、ルイズが男性器を召喚してしまい止む無く契約をした結果… 全編コメディタッチで地の文でキャラ崩壊しまくっているためルイズはこうでなきゃ嫌だ!という方はブラバしてどうぞ ②【地雷要素又は注意事項】地の文が下品?うるせえ殺すぞ 【概要・感想】 タイトル通り、ルイズが自分の体に召喚してしまったお話 だいたいルイズのフランソワーズがヴァリエールする展開 基本ルイズ視点で描写されているが、召喚したモノのせいで若干壊れているのか口というか考えてる事が汚い、というか下品 地味に鬱展開ど真ん中であるが、時々挟む下ネタがそれらを緩和してくれている 地の文で突っ込むタイプの作品が苦手でなければ楽しめるかと 【作品名】衛士アニエスの平穏な休日 【作者名】琥珀堂 【URL】https //novel.syosetu.org/16131/ 【原作】ゼロの使い魔 【地雷要素又は注意事項】 あらすじ詐欺 オリキャラ ①【あらすじ・概要・感想】 コンキリエ枢機卿の作者が書いた、あまり見ないアニエス主人公のSS。 あらすじでエロいのかと思わせておいて、冒頭で実は日常系ほのぼのと思わせておいて 最終的には密室殺人事件の解決をメインにすえた本格推理物。 サスペンスや冒険ミステリではなく、トリックをしっかり組み込んだパズラー寄り。 原作開始よりかなり前のようで、アニエスはトリスタニアで衛士(警察官?)の仕事を している。衛士隊でのアニエスの様子だとか、トリスタニアに暮らす人々の風俗などが ちらほら描写されていて面白い。 事件の捜査に行き詰まったアニエスに助言をするのが、オリキャラの按摩師の爺さん。 盲目でしわくちゃの枯れたジジイで、その性格は非常に穏やかなようだ。アニエスの 愚痴を聞いたりして、カラダだけでなく彼女の心のストレスも揉みほぐしてしまう。 見た目と年齢が非常に特殊なので、今後続編が書かれるとしても、テンプレオリ主の ようにチートパワーで無双したり、原作の女キャラとくっついたり、ましてハーレムを 作ったりするなんてことはないだろう。 一話しか書かれておらず、投稿からすでに半年が経過しているので、エタッた可能性が 高いが、同じ作者のコンキリエが二年近く間をあけて復活したので、油断できない。 アニエスのフトモモ揉みたい。 ②【地雷条件又は注意事項】オリキャラあり 【あらすじ・概要】 あらすじが、「衛士としてばりばり働くアニエスさんが、ふとしたことで知り合ったテクニシャンな男性に体を触られて、気持ち良くなっちゃうお話」 と一見コメディかと思うが、実際はあらすじ詐欺な作品 アニエスと按摩師の会話が中心で、アニエスが事件の概要を話して、按摩師が事件の謎を解く とある殺人事件の真相に迫る推理小説 ファンタジーでの殺人事件やハメではまずお目に掛かれない異色作で実に面白いと思う 作者がコンキリエや魔☆おぜうさんを書いた人 1話で完結してるので読みやすい 【作者名】だじる 【URL】http //novel.syosetu.org/4472/ 【原作】ゼロの使い魔 【長さ】6話 38,190文字 【状態】連載中 【地雷条件又は注意事項】 アンチ・ヘイトタグ有り。俺SUGEEE TUEEEかもしれない。 【紹介理由・感想】 1話がけっこう好みだったんでお気に入りに入れようかと思ったのに、2話で読む気がなくなった作品。 1話の印象は「SUGEE・TUEE臭が漂ってくるけど、それが主人公への期待に繋がる」という感覚だった。 ロマリアトップの二人と仲が良い、暗部かつ親友扱い。暗部の仕事の結果、国内外を誤魔化さなきゃいけなくなって国外(=学院)へ。 1話は三人称だったんだけど、2話から一人称が混ざる。 それでも2話序盤の語りまでは、雰囲気もあって悪くなかった。 ……なんでこの人、一人称になったらこんなに雰囲気崩れるんだろう…… と言っても、よくある最低系レベルまで崩れるわけじゃないから、読もうと思えば読めるんだろうけど、元の期待がちょっと高かったんでギブアップ。 多分合う人には普通に読めるんじゃないだろうか。 自分なりに判断してみる事をお勧めする。 【作品名】ただの使い魔には興味ありません!【習作】 【作者名】コタツムリ 【URL】https //novel.syosetu.org/10747/ 【原作】ゼロの使い魔 【あらすじ・概要】 あんまり多くの人から読まれてないけどオススメしたい良作。 ゼロ魔なのにまさかの推理もの。展開が納得できるものだっただけに意外性で度肝を抜かれた。 原作時間軸のかなり序盤、というかフーケ編で終わる。 【作品名】ご主人様は思春期(氏家ト全風ゼロの使い魔) 【作者名】あぶさん 【URL】http //novel.syosetu.org/10391/ 【原作】ゼロの使い魔 タイトルそのまんま。ゼロ魔の登場人物が氏家風に改変されてる。 具体的に言うと下ネタ大好きっ子。ゼロ魔風ではないが氏家の作風は再現されてる。 個人的には大好きです。 【作品名】魔法少女ユエ~異世界探険記~ 【作者名】遁甲法 【URL】http //novel.syosetu.org/13153/ 【原作】ゼロの使い魔×ネギま 【長さ】長編 【状態】連載中(現在7話) ①【あらすじ・概要・感想】 ネギまの魔法使い綾瀬夕映(麻帆良卒業後)がゼロの使い魔の世界に来てしまって、魔法学院で学ぶという話。 ちなみに誰かの使い魔として召喚されたわけではない。風竜を追っかけてたら、その風竜ごとタバサの召喚魔法に巻き込まれたという設定。 ゼロ魔への来訪型クロスでは来訪者が不遇な扱いを受けていないSSが個人的に好みなのだけれど、 このSSも夕映(ユエ・ファランドール)がちゃんと魔法使いとしての待遇を受けているので、自分としては安心して読める。 それぞれのキャラの言動も無理がないので期待している。 今のところ会話場面が多く、バトル要素はあんまりない。ユエはゼロ魔世界の魔法を習っているが使えていない状態。 ユエがネギま世界の解析魔法を行使するときに出した可愛らしい物体にゼロ魔側の少女が抱き着くシーンが年相応でほっこりしたよ。仲良きことは善きこと哉。 【地雷条件又は注意事項】 ユエが魔法学院で学びたがるのはそんなに不自然じゃないが、オスマンが許可する場面が若干強引なノリに見えなくもない。 彼女の介入によるルイズの成長フラグ、カトレアの治療フラグ、タバサ母の治癒フラグがたっている(あくまでフラグなので今後どうなるか分からないが)。 自分はこういった介入者の活躍は(極端なご都合主義でなければ)好きなのだが、そういう流れ自体ありがちで飽きたって人や気になる人がいたら注意。 あと感想で視点について指摘を受けて、なんか試行錯誤中っぽい? ②【地雷条件又は注意事項】side表記はないが別キャラ視点あり 【あらすじ・概要・感想】 魔法先生ネギま!の綾瀬夕映がゼロ魔の世界に召喚される 10話時点で15万文字使ってるにも関わらず殆ど進んでない。無駄描写多すぎ。 キャラの漫才がクドすぎる。 展開を進める為に必要な会話を一々他キャラが遮って延々漫才を繰り返す。 一回ならまだしも漫才が終わって改めて話を仕切り直す際にも同じ様に漫才で遮って それが何回も続きまともに会話が発展しない。これは読んでて思わず顔を顰めた。 夕映の性格が鼻に付く。 ある種クロスの醍醐味でもある片方の作品のキャラや文明SUGEEEが漏れなく入るが 互いの世界の技術形態の違いや客観的に見て自らの魔法技能が発達してるのを自覚しつつ 周りに褒められると「私は普通に出来ますが何が凄いんでしょう?」とか一々言う。最新話でも言ってる。 総合的に見れば評価されるだけあって文章も破綻なく読めるし 作者が極端な地雷要素を避けて書いてる節があるからスコップへのダメージは少なかった。 無駄に長いと評した文量も人によっては読み応えがあると思えるんじゃないかな。 【作品名】ルイズの聖剣伝説 【作者名】駄文書きの道化 【URL】https //novel.syosetu.org/10430/ 【原作】ゼロの使い魔 【地雷条件又は注意事項】 聖剣伝説LOMとのクロス、ルイズチート化、絶賛エタリ中 【あらすじ・概要・感想】 かつて理想郷の方で連載されていたゼロ魔と聖剣伝説LOMのクロス作品。 ルイズが召喚の儀の際に誤ってファ・ディール世界へと飛んでしまい、 本来の主人公の代わりに冒険をこなして一回り成長した上で、 物凄いおまけと共にハルケギニアへと帰還したところから話が始まるといった感じ。 俗に言う綺麗なルイズというやつで、自身の冒険の経験から来るハルケギニアとの認識の違いに悩みながらも 貴族としての自分の芯をしっかり持ちながら、あらゆる人たちを惹きつけていく。 綺麗になったギーシュやら吸血鬼すら救い上げる度量やら、マチルダと行動を共にするもう一人の泥棒なども見所か。 気になる点としては注意事項にもあるようにルイズが単純にチート能力持ちになっていること。 率直に言うとこれはタグによくある「○○とのクロス(能力だけ)」に近いものがあるので そういうのを苦手としている人にはキツいかもしれない。 そしてそれ以上に残念なのは、5月下旬を境に完全にエタってしまっているということか。 言っては悪いけど理想郷時代にも一度エタって作品削除した過去があるので 途中でも構わないから読んでみたいと思った人は早めに見に行っておいた方がいいかもしれない。 【作品名】【ネタ】アホの子ルイズちゃん 【作者名】花極四季 【URL】https //novel.syosetu.org/6144/ 【原作】ゼロの使い魔 【地雷条件又は注意事項】性格改変、エタリ中、申し訳程度の転移&憑依要素 【あらすじ・概要・感想】 所謂ゼロ魔のルイズ性格改変二次の一種なのだがこれまたとんでもねー方向に突き抜けている。 タイトル通りのアホの子天然ちょっと原黒でヴァリエール式体術と爆発魔法の合わせ技で只管に我が道を突き進むそんなルイズちゃん。 原作のツンケンよりも遥かに発想が柔軟で周囲には呆れられながらも一定の支持も得ている。 やりたい放題なルイズのストッパーとしてツッコミ兼オカン役なキュルケや色んな意味で空気のタバサ。 ある意味原作通りな扱いのギーシュや、良い意味悪い意味双方でアホの子ルイズに影響受けまくりなアンリエッタとかも面白い。 そして肝心のサイトがまさかの本人ではなく現実世界からの憑依者ということになっているのだが 前述したようにルイズの性格がアレすぎて大困惑なのでその手のマイナス要素はあまり感じられなくなっていたり。 寧ろ原作知識から来るメタネタというスパイスがより話を面白くしていると……言えなくもないか? 注意点としてはやはりサイトが憑依者であるということだろうか。 そういうのが根本からダメだという人もいるだろうし、あまり作中に影響していないのも確かだが じゃあ逆にその設定いらなかったんじゃとか気になってしまう人にも少々抵抗があるかもしれない。 面白いのは確かだが一話辺りの文字数が短く、原作を知っていること前提で話が進むので淡々としている感もある。 そして何よりこの手の作品にお約束のように、エタってしまっているということか。 【作品名】とある竜騎士のお話し 【作者名】魚の目 【URL】https //novel.syosetu.org/15982/ ①【あらすじ・概要】 ……主人公はテンプレ転生主人公で、近接戦闘全般と魔法、竜の扱いに長けるという香ばしい設定だが、そういったテンプレを長々説明せずダイジェストでさらっと流すのでそこまで気にならない。 物語はレコンキスタに操られた主人公がタルブでサイトのゼロ戦と激闘する所から始まる。 洗脳が解けてからはルイズとサイトの護衛として、ヤンデレッタに魔法で枷を嵌められながらも生徒として生活することに。 ゼロ魔オリ主でよくある美男子、説教、傲慢さなどはこの主人公からは感じられず、主人公もゼロの使い魔の原作知識は殆ど忘れてるため、よくある原作介入はせずに、あくまで転生した主人公がゼロの使い魔の世界で過ごす一人のメイジとして書かれているのが好印象。 惜しむらくは続きが気になるところで現在主人公の過去という外伝に走っているところ。 ②【地雷要素又は注意事項】オリ主 オリジナルスペル 転生 【あらすじ・概要・感想】 ゼロの使い魔の世界で平民の母と貴族の父の間の子に生まれ、母が死んで父方に引き取られる その後修業を重ね、異名をもつスクウェアメイジとなり、火竜を召喚して竜騎士になる オリジナルスペルに無双可能な戦闘能力、正にオリ主 ただし、アンドバリの指輪で操られてたり誓約で行動縛られたりと 精神的な攻撃を喰らうことが多い彼の未来はどっちだ 【作品名】ゼロの使い魔ちゃん 【作者名】402 【URL】https //novel.syosetu.org/958/ 【原作】ゼロの使い魔 【地雷要素又は注意事項】 エタってる、原作キャラTS、百合 【あらすじ・概要・感想】 以前の記憶は以前の記憶と割り切ったはっちゃけ二週目ルイズが 女の子のサイトを召喚した事から始まるギャグストーリー、にじふぁんからの移転作らしい 百合要素はあくまでネタであり、別に属性が無い人でも気軽に読める娯楽作品 軽妙な言い回しや会話のテンポが良く読んでいて楽しめた 【作品名】ルイズと幻想郷 【作者名】ふぉふぉ殿 【URL】https //novel.syosetu.org/17055/ 【原作】ゼロの使い魔 【あらすじ・概要・感想】 ルイズ→幻想郷。逆ウルルン滞在記の雰囲気に近い。東方知ってる人はあわあわするルイズにニヨニヨできる 知らない人でも東方がたぶん和風な世界観なのでそれなりに楽しめそう 文章力、文字数ともに平均より下とは感じなかった。宗教上の理由により「「」」が許容できない人も少し我慢してみよう、ちょっとしか出てこないので。 初めてのことばかりで驚き、てんやわんやするルイズは不憫のようでしかし、 呼んでもねーのにやってくる数々のオリ主や他原作キャラのTUEEEEに驚かされててんやわんやされることに比べてほほえましいのだ。 チャレンジする価値はあると思われる。 不安なのはハルケゲニアに帰還した後のことも書く予定らしいのだが、それが蛇足になることだ。 このSSに限ったことではないが、「「…こんな!表現」」はエンタメとは直接関係ないと思うけど ちょっといいなと思っても玉に瑕で、あまり胸を張って誰かにおすすめできんのが残念。個人的なことだけど。 【作品名】雪風は赤い砂と共に 【作者名】火の丘 【URL】https //novel.syosetu.org/18249/ 【原作】ゼロの使い魔 【地雷要素又は注意事項】クロスオーバー、性格改変 【あらすじ・概要・感想】 最近ランキングから発見したもの。 ゼロ使のタバサがシルフィードでは無くNARUTOのサソリを召喚したら、という割りとありきたりなクロスオーバー。 まだ全三話と始まったばかりだが、情景や心理の描写が地の文ではっきりと表現されていて読むのにそう苦労しなかった。 ただ作者自身これが初投稿という事なので、これから先エタったり迷走したりするかもという不安はある。 良くも悪くもこれからに期待な作品。
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【種別】 アイテムと武装/仮面ライダーゼロノス 【名前】 マシンゼロホーン 【よみがな】 ましんぜろほーん 【全長】 2130㎜ 【全幅】 790㎜ 【全高】 1180㎜ 【高速走行の全高】 1390㎜(後ろのパンタグラフ起てて) 【通常速度】 360㎞ 【高速走行時速】 1010㎞ 【ベース車両】 ホンダXR250 ゼロノスのバイク 名前 マシンゼロホーン(MACHINE ZEROHORN) ゼロライナーのコントローラーでもあるゼロノスの専用バイク。 見た目も性能もマシンデンバードとほぼ同じであるが、前部に角状のパーツ「ゼロゼロホーン」が装備されており、突撃力はこちらが上である。 仮面ライダー電王 バイク アクション マシンゼロホーン 仮面ライダーゼロノス 関連HP Honda お客様相談センター 仮面ライダーのバイク(電王)